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/ MacPeople 1999 May 1 / MACPEOPLE-1999-05-01.ISO.7z / MACPEOPLE-1999-05-01.ISO / 連載 / ロードテスト / パワーブックG3 / QuoEdit047.sit / QuoEdit 0.47 / Manual / QuoEdit047.man.j < prev    next >
Text File  |  1999-02-16  |  39KB  |  619 lines

  1. /*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*
  2.  
  3.                     QuoEdit  version 0.47  (Japanese)
  4.  
  5. */*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/
  6.  
  7.  
  8.  
  9. QuoEditはSystem 7以降(漢字Talk 7.1以降)のMac OS上で動く単一スタイル用のテキストエディタです。
  10. QuoEditはAppleScript対応でもあります。AppleScriptやAppleイベント(Apple社の行事のことではありません)について分からない箇所は取り敢えず読み飛ばしてください。
  11.  
  12.  
  13.  
  14. ●0 新仕様・変更点など
  15. 0.1 バージョン0.47の主な新仕様
  16. 0.1.1 複数ファイル検索/一括検索
  17. Optionキーを押してFindコマンドを選ぶと複数ファイル検索のダイアログが表示されます。詳細についてはこのマニュアルの2.3.1項をご覧下さい。
  18.  
  19. 0.2 バージョン0.47からの変更点
  20. 0.2.1 windowクラスの種類(スクリプト)
  21. QuoEditではwindowクラスとdocumentクラスが全く同様に扱われてきましたが、一括検索の機能追加に伴い、今回からwindowはdocument用のウィンドウかbatch found(バッチ検索結果)用のウィンドウのいずれかになります。
  22.  
  23. 0.3 主な修正点
  24. 0.3.1 操作記録開始時のバグ
  25. 操作記録を始めた時点で、直前のタイピングが記録されることがありました。この問題は今回修正されました。
  26.  
  27.  
  28. ●1 ファイル/フォルダ
  29. 1.1 QuoEdit
  30. アプリケーション本体です。
  31.  
  32. 1.2 Text Jobs/Text X
  33. 最初にインストールして下さい。これらはAppleScriptの機能を拡張するスクリプティング機能追加ファイルで、QuoEdit付属の一部のスクリプトが使用します。インストールするには、
  34.  1)Mac OS 8番台の場合、システムフォルダのアイコンの上にドラッグして下さい。自動的に「スクリプティング機能追加」フォルダ内に移動します。
  35.  2)MacOS 7番台の場合、システムフォルダ内の機能拡張フォルダ内の「スクリプティング機能追加」フォルダの中に移動して下さい。
  36. (再起動する必要はありません。)
  37.  
  38. 1.3 QE Shortcuts
  39. QuoEditのショートカットについてのApple Guide用のガイドファイルです。
  40. Apple Guideが有効でない場合は、MiscellaneousフォルダのQE Shortcuts.txtというファイルで内容を見ることができます。
  41.  
  42. 1.4 Scriptsフォルダ(エイリアスファイル可)
  43. コンパイル済みのスクリプトを入れておく為のフォルダです。勿論自分でスクリプトを書いてこのフォルダに入れておくこともできます。このフォルダ内のスクリプトはExecute Scriptコマンドから素早く選択実行できます。(Execute Scriptsについては2.5.2参照)
  44. 一方で、使わないスクリプトはこのフォルダから外してすっきりしましょう。
  45.  
  46. *必要なアプリケーションの場所をAppleScriptがなかなか覚えない場合、スクリプトを開いて一度コンパイルしてから保存してみて下さい。
  47.  
  48. [Get the URL]
  49. このスクリプトは、Mac OS 8番台のスクリプティング機能追加で提供されているコマンドを使ってURLを開きます(以前はスクリプト対応版のInternet Configを利用)。
  50. 該当するコマンドを含むファイル(osax)がスクリプティング機能追加フォルダに必要です。Mac OS 7番台の場合、ICScriptor(by Leonard Rosenthol氏、Dan Crevier氏)というアプリケーションをインストールすると必要なosaxがコピーされます(但し英語名でScripting Additionsフォルダが機能拡張フォルダ内に必要)。次の所で入手可能です。
  51.     <http://hyperarchive.lcs.mit.edu/HyperArchive/Archive/dev/osa/>
  52.  
  53. 1.5 Applicationsフォルダ(エイリアスファイル可)
  54. アプリケーションまたはそのエイリアスを置いておく為のフォルダです。何でも好きなものを置いて下さい。Launch Applicationコマンドから素早く起動できるようになります。(Launch Applicationについては2.5.6参照)
  55.  
  56. 1.6 Documentsフォルダ(エイリアスファイル可)
  57. どんなファイルでも置いておけるフォルダです。頻繁に開くファイルまたはそのエイリアスを自由に入れて下さい。Let It Openコマンドから素早く開けるようになります。(Let It Openについては2.5.7参照)
  58.  
  59. [My Scraps]
  60. 漢字Talk 7.5以降用のスクラップブックの空のファイルです(それより古いOSでは開けません)。自由にお使い下さい。
  61.  
  62. 1.7 Manualフォルダ
  63. この文書のあるフォルダです。
  64.  
  65. 1.8 Miscellaneousフォルダ(雑多なもの用のフォルダ)
  66. [About QuoEdit ...]
  67. About QuoEditという名前でエイリアスを作ってQuoEditのフォルダに置いてみて下さい。
  68.  
  69. [Remove Null Chars]
  70. QuoEditのバージョン0.31〜0.321では、韓国語用のパワーイムニョッキというインプットメソッドで入力するとスペースに続いてコードがゼロの文字(ヌルキャラクター)が入力されるという問題がありました。既にこの文字を含むテキストを作られた場合、このRemove Null Charsで取り除くことができます(お手数かけます)。
  71.  
  72. *拙作のアプレットとドロップレットについては、起動時にcontrolキーを押すことでコメントを見ることができます。
  73. *必要なアプリケーションの場所をアプレットやドロップレットがなかなか覚えない場合、スクリプトを開いて一度コンパイルしてから保存してみて下さい。(或いは、必要なアプリケーション又はそのエイリアスを同じフォルダに置くことでも解決できることと思います。)
  74.  
  75. 1.9 QuoEdit Preferences(初期設定)
  76. QuoEditはこのファイルの中に、新規書類の為の設定やアプリケーションの状態、プリンタ用の情報、最近のファイルとフォルダの情報などを保存します。
  77.  
  78. QuoEditが起動するとき、最初にQuoEditのフォルダからこのファイルを探します。見つからない場合は起動ディスクのシステムフォルダの初期設定フォルダ内を探し、また見つからない場合はそのフォルダ内に新規に作ります。その為、通常は初期設定フォルダ内にあります。
  79.  
  80. もし複数の起動ディスクがあってそれぞれの起動ディスクから同じ条件で使いたい場合は(或いは単にわずかでも起動時間を縮めたい場合は)、この初期設定ファイルをQuoEditと同じフォルダに移動して下さい。もし初期設定フォルダに残っていたら捨てておきましょう。
  81.  
  82. QuoEditは起動時に一度このファイルを読み、終了時に全体の情報を書き直します。もし最近のファイルなどの新しい情報を記録したくない場合は、QuoEdit終了前にFinder上でこのファイルをコピーしておいて終了後に古い方に入れ替えるということができます。
  83.  
  84.  
  85. ●2 メニューコマンド
  86. SimpleTextやTeachTextなどを少しでもお使いでしたら基本的コマンドについてはお分かりのことと思います。多くの場合、和訳をもってそのメニュー項目の機能についての記述と致します。
  87.  
  88. 2.0 Appleメニュー
  89. 2.0.1 About QuoEdit(QuoEditについて)
  90. QuoEditのフォルダに“About QuoEdit”という名前のPICTファイル又はQuickTimeムービーファイル(又はそのエイリアス)があってメモリも充分な場合、その内容を表示します。最大サイズは幅400ピクセル×高さ300ピクセルです。
  91. (但しムービーを作る予定は現時点でありません。ご希望でしたら独自にムービー又はピクチャーを用意して頂くことも可能です。そのような奇特な方はおられない?)
  92.  
  93. 2.1 File(ファイル)
  94. 2.1.1 New(新規)
  95.  
  96. 2.1.2 Open(開く)
  97. 通常通りファイルを開きます。加えてQuoEditはそのファイルとフォルダを最近開いたものとして記憶します。但しcontrolキーと一緒にOpenボタンを押した場合は記憶をしません。
  98. (開き終わる時点でcontrolキーが押されている場合もそのファイルを記憶しません。これはFinderからファイルを開く時にも適用されます。)
  99.  
  100. ショートカットキーについて、cmd-Oとcmd-Iのタイプミスにご注意下さい。且つ、常に太枠ボタンの名前を確認されることをお勧めします。
  101.  
  102. 2.1.3 Open Recents(最近開いたものを開く)
  103. 最近開いたファイル又はフォルダを開きます(複数可)。QuoEditは最後に開いたファイルとそのフォルダを各々8つまで、Mac OSが追跡できる間記憶します。
  104. ショートカットキーはcmd-shift-Oです。
  105.  
  106. 一度覚えたものを忘れたい時は、目的のものを選んでdeleteキーを押します。
  107. その他、ファイルリストでのshift + Openボタンも試してみて下さい。
  108.  
  109. 2.1.4 Close(閉じる)
  110. Optionキーを押しながら実行すると全ての書類を閉じます。
  111.  
  112. 2.1.5 Save(保存)
  113. Optionキーを押しながら実行すると全ての書類を保存します。
  114.  
  115. 2.1.6 Save as(別名で保存)
  116. ショートカットキーはcmd-shift-Sです。
  117. ファイルを開く時同様、QuoEditは新しいファイルとそのフォルダを最近のものとして記憶します。但しcontrolキーと一緒に保存ボタンを押した場合は記憶をしません。
  118.  
  119. 2.1.7 Revert(復帰)
  120. ショートカットキーはcmd-shift-Rです。
  121.  
  122. 2.1.8 Insert File(ファイル挿入)
  123. Optionキーの併用でどのファイルのデータでも取り込めます(リソース部分ではなくデータ部分のみ)。
  124.  
  125. 2.1.9 Page Setup(用紙設定)
  126. ショートカットキーはcmd-shift-Pです。
  127. このダイアログボックスで設定された内容は編集中の書類の属性となります。
  128. 書類を全て閉じてからこのコマンドを実行すると、デフォルトの設定になります。一方でPrintダイアログの内容をデフォルトの設定にしたい場合は、書類を全て閉じてからPrintコマンドの方を実行してみて下さい。
  129.  
  130. 2.1.10 Print(印字)
  131.  
  132. 2.1.11 File Options(ファイルオプション)
  133. ショートカットキーはcmd-option-Pです。
  134. 印字と保存のオプションが設定できます。
  135.  
  136. 2.1.11.1 Save SimpleText Style Info(SimpleTextスタイルフォーム保存)
  137. QuoEditは、ページレイアウトやワーロプロセッサー等に流し込むテキストの作成に多くの場合使うことができますが、中でもマルチスタイルエディタのようなアプリケーションにテキストファイルをスムーズに渡したい場合はこのオプションをチェックしておくと良いでしょう。
  138.  
  139. 2.1.12 Quit(終了)
  140.  
  141. 2.2 Edit(編集)
  142. 2.2.1 Undo(取り消し)
  143. 書類ごとに10回までの取り消し/やり直しが可能です。上限を増やす程メモリも消費されますが、Misc Appl Propsダイアログボックスで回数の上限を加減できます。
  144.  
  145. 2.2.2 Redo(やり直し)
  146. ショートカットキーはcmd-shift-Zです。
  147.  
  148. 2.2.3 Cut(切取)
  149. Optionキーを併用するとスタイル付テキストとしてカットできます。
  150.  
  151. 2.2.4 Copy(複製)
  152. Optionキーを併用するとスタイル付テキストとしてコピーできます。
  153.  
  154. 2.2.5 Paste(貼込)
  155.  
  156. 2.2.6 Clear(消去)
  157.  
  158. 2.2.7 Select All(全てを選択)
  159.  
  160. 2.2.8 Typeface(文字体裁)
  161. フォント、サイズ、行送り、タブのピッチを設定します。
  162. 行送り(leading)の最小値として、フォントサイズと同じ値が指定できるようになっていますが、送りを小さくしすぎると適切に表示できないことがありますのでご注意下さい。
  163.  
  164. 2.2.9 View(表示)
  165. Viewダイアログボックスの設定は画面表示のみに反映します。例えばウィンドウは白黒反転やグレーにできますが印刷結果は常に通常通りです。或いは改行文字の表示はそれを印字するかどうかには影響しません。
  166.  
  167. 2.2.10 Misc Appl Props(アプリの属性あれこれ)
  168. 2.2.10.1 Auto Indent(オートインデント)
  169.  
  170. 2.2.10.2 Intelligent Cut & Paste(インテリジェントカット&ペースト)
  171. このオプションがチェックされている場合、Cut、Paste、Clear、或いはドラッグアンドドロップを行う際、前後するスペースを自動的に調節します。
  172. 挿入されるテキストが255バイトを越える場合QuoEditはスペースを前後に加える処理をしませんのでご注意下さい。
  173.  
  174. 通常の1バイトのスペース(20h)についてのみ処理します。QuoEditは日本語と中国語のテキストについてはなるべくスペースを加えないように努めますので、このオプションによる効果はあまりありません。韓国語テキストについては1バイトのスペースで単語を区切る習慣上、日本語・中国語と処理方法を変えています。
  175.  
  176. 2.2.10.3 Remember Selection(選択箇所記憶)
  177. 最終保存時の選択箇所を記憶するオプションです。
  178.  
  179. 2.2.10.4 TSM aware(TSM対応)
  180. もしお使いのインプットメソッドでインライン入力に問題がある場合は、このオプションをoffにしてみてください(ことえりで問題がないことは当方で日頃確認済)。
  181. 尚、QuoEditが扱うTSM(Text Services Manager)のサービスは現時点でインライン入力だけです。
  182.  
  183. 2.2.10.5 Use Navigation Services(ナビゲーションサービス使用)
  184.  
  185. 2.2.10.6 Caret Speed(キャレット速度)
  186. キーボードコントロールパネルで最速に設定しても物足りない場合に使ってみて下さい。但し古いCPUでは効果はないようです。その場合はノーマルに戻して下さい(ダイアログボックス上でcmd-1)。
  187.  
  188. 2.2.10.7 Undo Levels(やり直しの回数)
  189. 取り敢えず1〜10回までで指定できるようにしています。
  190.  
  191. 2.3 Search(検索関連)
  192. 2.3.1 Find(検索)
  193. Find(検索)ダイアログを表示します。Multi-file Search(複数ファイル検索)ダイアログを表示するにはoptionキーと一緒にこのコマンドを選んで下さい(cmd-option-F)。「複数の検索はオプショナル」と意識すると良いでしょう。
  194.  
  195. 2.3.1.1 Find(検索)
  196. 編集中の書類の、現在の選択位置から以降(又は以前、いずれも選択範囲は含まず)のテキストに対して検索をします。
  197.  
  198. 2.3.1.2 Multi-file Search(複数ファイル検索)
  199. 複数のファイル又は書類を検索します。(名前はmulti-fileですが、multi-objectというのがより正確な表現になろうかと思います。)
  200. 普通に実行すると最初のヒットのみを検索します。複数の検索にはoptionキーを使って下さい。すなわち、各ファイルに1つずつ(each one)のヒットを検索する場合はoptionキーを、一括検索(Find All)する場合にはoption-shiftキーを押さえて実行ボタンを押して下さい。「検索は複数になる程オプショナル」と理解すると直感的な操作ができると思います。
  201.  
  202. このダイアログボックスからは、検索対象として一つのフォルダ又は現在開いている書類を設定できます。例えば複数のフォルダや特定のファイルというように、より柔軟に検索対象を設定したい場合はスクリプトを利用する必要があります。添付の「Multi-file Search」というドロップレット(Miscellaneousフォルダ)が一つの解決になることと思います。(検索するテキストファイルやフォルダをこのドロップレットにドラッグして使います。)
  203.  
  204. 2.3.2 Find Backward Again(後方再検索)
  205.  
  206. 2.3.3 Find Forward Again(前方再検索)
  207. Shiftキーを押しながら行うと、選択範囲を現在位置から拡大します。同様のことは他のコマンドにも適用されます。
  208. Optionキーを押しながら行うと、目的の文字列を選択しません。
  209.  
  210. 2.3.4 Enter Selection(選択範囲取込)
  211. 選択範囲を検索文字列として取り込みます。Optionキーの併用で置換文字列として取り込みます。
  212.  
  213. 2.3.5 Replace(置換)
  214.  
  215. 2.3.6 Replace & Find Next(置換及び次検索)
  216.  
  217. 2.3.7 Replace All(全置換)
  218. ダイアログボックスを表示した後、編集中の書類の選択範囲以降のテキスト(選択範囲を含む)内で検索文字列に一致する箇所を全て置換します。
  219.  
  220. 2.3.8 Jump To(移動)
  221.  
  222. 2.4 Windows(窓)
  223. 2.4.1 Window Size(窓の寸法)
  224. ウィンドウのサイズは勿論サイズボックスをドラッグすることで変更できるのですが、このダイアログボックスでは特殊なサイズも指定できます。-1 あるいは他のマイナスの数値を試してみて下さい。
  225.  
  226. 2.4.2 Arrange(整列)
  227. モニターの左上の混雑を避けるべく、新しいウィンドウの位置を変えられます。
  228. ウィンドウを並べ直すと同時にWindowsメニューのショートカットキーも整理します。
  229. Arrangeボタンを押す時、Optionキーの併用で上に積み上げ、shiftキーの併用で下方向に積みます。
  230.  
  231. 2.4.3 Previous(前)
  232. Windowsメニューの中で一つ前のウィンドウがあれば選択します。
  233.  
  234. 2.4.4 Next(次)
  235. Windowsメニューの中で次のウィンドウがあれば選択します。
  236.  
  237. 2.4.5 ウィンドウのリスト
  238. 書類が新しく作られるか開かれる際にメニューの最下段に名前が追加され、閉じる際に除去されます。一度閉じて再度開かない限り順番が入れ替わることはありません。
  239.  
  240. 編集中の書類の名前は太い字体で表示されます。また、テキストの内容に変更がある書類の名前には◆マークが付きます。
  241.  
  242. 2.5 Extras(付加価値的機能)
  243. 2.5.1 Last Script(直前のスクリプト)
  244. Execute Scriptで(或いはDo Scriptイベントで)最後に選択実行したスクリプトを再度実行します。
  245. ショートカットキーはcmd-shift-Uです。
  246.  
  247. 2.5.2 Execute Script(スクリプト実行)
  248. QuoEditのフォルダの“Scripts”フォルダ(又はその他のフォルダ)にあるスクリプトファイルを選択実行します。
  249. (Navigation Serviceを使う設定になっている場合でも、optionキーと一緒にこのコマンドを実行すると標準ダイアログボックスを使うようになります。これは実行速度を考慮したExecute Scriptのみの例外仕様です。)
  250.  
  251. スクリプトをファイルから読み込んだ後、QuoEditはそのスクリプトデータをメモリに一時保存し、最後のスクリプトとして繰り返し実行可能になります。但しcontrolキーと一緒に実行ボタンを押した場合はメモリ保存をしません。(いずれにしても、元のファイルについての情報は何も記憶しません。)
  252.  
  253. オプションキーと一緒にExecute(実行)ボタンを押すとスクリプトファイルを開くことができます。
  254.  
  255. 2.5.3 Record Sequence/Stop Recording(操作の記録/停止)
  256. 一連の操作をスクリプトとして記録します。
  257. ショートカットキーはcmd-option-Bです。
  258. (BはkeyBoardマクロに由来しますが、正式にはキーボードマクロと区別します。実際アップルのスクリプティングアーキテクチャに大きく依存し、スクリプト記録対応の他のプログラムでの操作も記録します。)
  259.  
  260. QuoEditは、キーボードの操作は現在の位置に対して相対的な動きとして記録しますが、マウスのクリックは絶対的な位置で記録しますのでご注意下さい。
  261. ダイアログボックスでの操作については、最終的に変更された結果のみが記録されます。
  262.  
  263. 最初にこの機能を使う時は、AppleScriptの機能が起動するのに時間がかかりますのでご注意下さい。
  264.  
  265. あと、漢字Talk 7.1でAppleScriptを使われている場合“インラインフィルタ”のインストールをお忘れなく。
  266.  
  267. 2.5.4 Run Sequence(操作の再生)
  268. スクリプトとして記録された一連の操作を再生します。
  269.  
  270. 2.5.5 Save Sequence(操作の保存)
  271. 記録された一連の操作をスクリプトファイルに保存します。
  272. ショートカットキーはcmd-shift-Bです。
  273.  
  274. しばらく頻繁に実行する予定でしたら、デフォルトのフォルダに次の形式で名前をつけてみて下さい。
  275.     ~a    ~b    ~8    ~3        など
  276. Scriptsフォルダにあるこの形式の名前のスクリプトは、cmd-ctrlショートカットキーで実行できます。例えば、cmd-ctrl-Eで“~e”という名前のスクリプトを実行できます。
  277. これは他のスクリプトファイルにも適用されます。例えば、頻繁に使うスクリプトファイルのエイリアスを上記の形式の名前で作ってみて下さい。
  278. (いずれはcmd-ctrlショートカットの為のカスタマイズ可能なテーブルを用意したい考えです。)
  279.  
  280. さて、これでスクリプト編集プログラムなしでもスクリプトを扱えるようになりました。しかしながら、操作がどのように記録されるのかを理解しておくことは無益なことではありません。Saveボタンを押す際にoptionキーを一緒に押すと、直ちにそのスクリプトを読んだり編集したりできます。
  281.  
  282. 2.5.6 Launch Application(アプリケーション起動)
  283. QuoEditのフォルダの“Applications”フォルダ(又はその他のフォルダ)にある任意のアプリケーションを実行します。
  284.  
  285. 2.5.7 Let It Open(開かせる)
  286. QuoEditのフォルダの“Documents”フォルダ(又はその他のフォルダ)にある任意のファイルを開く依頼をFinderにします。
  287. ショートカットキーはcmd-shift-Lです。
  288. (Finderがスクリプティング非対応バージョンの場合、このメニュー項目は実行不可になります。)
  289.  
  290. 2.5.8 Speak/Stop Speaking(読み上げ/読み上げ中止)
  291. スピーチマネージャーがシステムに組み込まれていれば、このコマンドが有効になり、QuoEditはコンピュータに喋らせることができます。但しスピーチマネージャーがサポートする言語だけです。主に英語版のText-To-Speechで試しています。
  292. QuoEditはテキストのコピーをスピーチマネージャーに一度渡すだけですので、コンピュータが喋っている間はテキストの編集など自由です。
  293.  
  294. ※Mac OS 8J/8.1Jで用意されている日本語Text-To-Speech(J-1.1)については、QuoEditでは仮名の読み上げは可能ですが漢字などには対応していません。
  295. しかし、上記日本語Text-To-Speechと一緒に供給されているスクリプティング機能追加のspeakコマンドに対して、QuoEditからスクリプトでテキストを渡すことで、OSの側に仮名漢字混じりの文を喋ってもらうことはなんとか可能です(PowerPC以上)。但し喋っている間はCPUが完全に占有されてしまうようです(8.1Jで確認)。また、一部の特殊文字が含まれている場合は機能が働かなくなる事例なども見られましたので、それを回避するためのスクリプティングが必要と思われます。
  296.  
  297. 2.5.9 Pause Speaking/Continue Speaking(読み上げの一時休止/継続)
  298. ショートカットキーはcmd-option-Kです。
  299.  
  300.  
  301. ●3 全般的事項
  302. 3.1 データサイズ
  303. QuoEditが扱えるデータ量は、主にコンピュータに装備されているメモリに依存します。但し、カット/コピー/ペースト/ファイル挿入/ドロップができるデータ量は依然アプリケーションメモリに依存します。これらのことを大きなデータで行う場合は、Finderの“情報を見る”でメモリの使用サイズを増やしてみて下さい。
  304.  
  305. 3.2 ショートカットキー
  306. 3.2.1 アピアランスマネージャー対応メニュー表示
  307. アピアランスマネージャーが組み込まれている場合、optionキーやshiftキー併用のショートカットがメニューに表示されます。
  308. ところで、QuoEditには全部のメニューコマンドにキー割り当てがあります。アップルのガイドラインでは「頻繁に使うコマンドにだけキーを割り当てなさい」とのことですが、私の場合全部頻繁に使うんです、ということでご容赦下さい。
  309.  
  310. 3.2.2 矢印キーの動き
  311. Appleのガイドラインが示す通り、
  312.     矢印キー → optionキー+矢印キー → cmdキー+矢印キー
  313. の順にその動きを拡大します。
  314.  
  315. 3.2.3 ショートカットのガイド
  316. Apple Guideがシステムに組み込まれていてQE ShortcutsというファイルがQuoEditと同じフォルダにあれば、ヘルプ(ガイド)メニューからショートカットのガイドが見られます。
  317.  
  318. 3.3 書類ごとの属性
  319. 3.3.1 ダイアログボックスでの設定
  320. Set Defaultボタンのある全てのダイアログボックスの設定は書類ごとの属性になり、それぞれの(QuoEditでつくられた)ファイルにリソースとして保存されます。例えば、File Optionsダイアログボックスの改行文字を印字するかどうかは書類ごとの属性になります(特殊文字の印字は校正が必要な書類には有用な場合があります)。
  321.  
  322. Set Defaultボタンはダイアログボックスの内容を、その後作られる新規書類の初期設定として直ちに設定します(この初期設定はアプリケーションの属性として扱われます)。
  323.  
  324. Page Setupダイアログボックスで設定された内容も書類ごとの属性になりますが、この情報(現時点一般的に120バイト)をファイルに保存するかどうかはFile Optionsダイアログボックスで選択できます。(バージョン0.1番台と0.2番台では常に保存していました。)
  325.  
  326. 3.3.2 ウィンドウ位置の記録
  327. 書類のウィンドウが一度マウスまたはAppleイベントで移動された場合、保存時にその位置を記録します。
  328. 但し、Arrangeコマンドにより整列された後は、ユーザーによって動かされていないものとみなし記録はしません。
  329. (ズームされた状態での保存はお勧めしません。このサイズと位置をどう保存するかは今後の課題としておきます。)
  330.  
  331. 3.4 ドラッグアンドドロップ
  332. 書類ウィンドウやFindダイアログボックスでドラッグアンドドロップができます。テキストファイルのドロップも可です。
  333.  
  334. ドラッグアンドドロップの仕様は他のアプリケーションと同様規定通りです。それに加えて、ドラッグ開始時にoptionキーが押され且つアプリケーションの外にドラッグされた場合、QuoEditはスタイル付テキストとして出力します。文字コード体系がOSと異なる外国語などを扱うのに良いと思います。
  335.  
  336. 3.5 WorldScript(System 7.1以降)
  337. 3.5.1 2バイト文字を含む言語
  338. WorldScript IIを含む該当するスクリプトシステムが組み込まれている場合、日本語、中国語、韓国語のように1バイト2バイト両方の文字からなる言語のテキストをQuoEditで編集できます。
  339.  
  340. 3.5.2 左←右方向の言語
  341. WorldScript Iを含む該当するスクリプトシステムが組み込まれている場合、アラブ語やヘブル語のような左←右方向のテキストをQuoEditで編集できます。但し、双方向の言葉を含まない(例えばアラブ文字の文脈に英単語が含まれない)という条件付きです。
  342. システムの文字方向が左←右である場合は、双方向のテキスト編集も問題ないようですが、画面上での選択範囲は常に続いているようにしか表示されないという制約はあります。
  343. ヘブル文字、アラブ文字のフォントを使った書類の行揃えについて、QuoEditはシステムの文字方向に関わらず、現時点では右揃え固定にしています。
  344.  
  345. 3.6 Finderの利用(Finderがスクリプティング対応の場合)
  346. QuoEditのいくつかのファイルダイアログボックスから、optionキー+デフォルトのボタンで、Finderに目的のファイルを開かせることができます。ファイルを選択してoptionキーを押さえている間ボタン名は[Open!]となります。このことはOpen Recentsのダイアログボックスにも適用されます。
  347.  
  348. また、QuoEditの多くのファイルダイアログボックスから、option-shiftキー+デフォルトのボタンで、Finderに目的のファイルを表示させることができます。ファイルを選択してoption-shiftキーを押さえている間ボタン名は[Reveal!]となります。このことはOpen Recentsのダイアログボックスにも適用されます。
  349.  
  350. (但しエイリアスファイルを選択してoptionキーを押さえている時は、ファイルダイアログのするべきことが優先されます。)
  351.  
  352. 上記のことは、FinderにAppleイベントで依頼を送ることで実現しています。
  353.  
  354. 3.7 検索
  355. 3.7.1 大文字/小文字の同一視の仕方
  356. バージョン0.43で検索エンジンを作り直した時に一度仕様の変更をしました。
  357.  
  358. Findダイアログのcase sensitiveオプションがoffの時、
  359. 1) 旧バージョンでは、欧文フォントの書類に限り、大文字/小文字の他にドイツ語、フランス語などで使われるウムラウトやアクセントなどの記号も同一視していました。現在はこの手の記号は常に認識して検索します。
  360.  
  361. 2) スクリプトシステム(WorldScript)の機能を旧バージョンより多く活用しています。例えば、該当するスクリプトシステムが有効な場合、日本語、韓国語、中国語の書類において2バイト(全角)の大文字/小文字を同一視します。或いは、キリル文字圏用のスクリプトシステムが有効な場合、その書類上でキリル文字の大文字/小文字を同一視します。
  362.  
  363. 3.7.2 正規表現(grep)
  364. 初歩的なレベルですが、2バイト(全角)文字対応の正規表現の検索ができます。
  365. 次のメタ文字が検索文字列に使用可能です(置換文字列では使えません)。
  366. 改行文字そのものを正規表現パターンとして含めることはできませんのでご注意下さい。
  367.  
  368.     ^    行頭一致
  369.             ^¥t        段落の頭にあるタブ
  370.     $    行末一致
  371.             )$        段落の最後にある“)”
  372.     .    改行文字以外の一文字
  373.     ?    直前のパターンがゼロまたは一つ
  374.     *    直前のパターンがゼロまたは一つ以上
  375.     +    直前のパターンが一つ以上
  376.     [s]    ブラケット中のどれかの文字(大文字/小文字は常に区別)
  377.             [abc]    a、b、c
  378.             [a-z]    a、b、c、 ...... x、y、z
  379.     [^s]    ブラケット中にないどれかの文字(大文字/小文字は常に区別)
  380.             [^0-9a-zA-Z]    英数以外の文字なら何でも
  381.     ¥    エスケープシーケンス(日本語フォント以外ではバックスラッシュ)
  382.             ¥b        バックスペース(¥x08)
  383.             ¥e        エスケープ(¥x1B)
  384.             ¥f        フォームフィード(¥x0C)
  385.             ¥n        ラインフィード(¥x0A)
  386.             ¥r        キャリッジリターン(¥x0D)
  387.             ¥s        スペース(¥x20)
  388.             ¥t        タブ(¥x09)
  389.             ¥xDD    16進数文字コード(1〜4桁)
  390.             ¥^C        コントロール文字
  391.             ¥C        その他:その文字自身(大文字/小文字は常に区別)
  392.  
  393. 3.7.3 検索時のスクリプトシステム
  394. 検索結果はスクリプトシステムより異なります。
  395. 但し、編集中の書類上で普通に検索する分にはこのことを意識する必要はありません。それに対して、複数ファイル検索を行う際に、検索対象の中に異なるスクリプトシステムのテキスト(例えば日本語と英語など)が含まれている場合は、使用するスクリプトシステムにより検索結果が異なる場合があります。
  396.  
  397. そこで、検索の際にQuoEditがどのようにスクリプトシステムを決めるのか、ということですが、次の通りです。
  398. 1) 書類が開かれている場合、編集中の書類のフォントが属するスクリプトシステムを使います。
  399. 2) 書類が一つも開かれていない場合、デフォルトの(ユーザーにより通常使われているはずの)フォントが属するスクリプトシステムを使います。
  400. 見方を変えると、検索時のスクリプトシステムはTypefaceダイアログで変更することができることにもなります。
  401.  
  402. 3.8 ライブスクロール
  403. スクロールバーのつまみをドラッグすると同時にウィンドウの内容も同時にスクロールする仕様です。CPUが遅く負担に感じられる場合、ドラッグを始める時にcontrolキーを押すことにより従来のスクロールができます。
  404.  
  405. 3.9 ポップアップメニュー
  406. Mac OS 8以降の場合QuoEditではコンテキストメニューが一応使えます。但しEditメニューの基本的なコマンドだけで、しかもAppleのガイドライン通りの「contextual」な仕様ではありません。従って、「コンテキストメニュー」というよりは単なる「ポップアップメニュー」としてご利用下さい。
  407.  
  408. 3.10 色
  409. ウィンドウヘッダの色が日々変わっていることにある日気付いたとしても、どうか落ち着いて下さい。単なるQuoEditの仕様です。4月1日が始点になってます。
  410.  
  411. 3.11 Quoとは?
  412.  q:速い(quick)操作(希望)
  413.  u:分かりやすい(understandable)シンプルな仕様(ややこじつけ的希望)
  414.  o:OSA(Open Scripting Architecture)対応
  415.  
  416. 他に、ラテン語で「どこへ」「どこまで(どれ程)」などの意味があります。
  417.  
  418.  
  419. ●4 AppleScript/Appleイベント
  420. 4.1 AppleScript対応
  421. AppleScriptとは、様々な仕事を自動化することができるとても便利なものです。QuoEditはAppleScript対応で、ドラッグアンドドロップなど一部のマウス操作以外の殆どの操作についてスクリプトを書いたり記録することができます。
  422.  
  423. 尚、AppleScriptそのものについては関連書籍等にお任せするとして、ここでは記述しません。
  424.  
  425. 4.2 紛らわしい言葉
  426. 4.2.1 「コマンド」「イベント」
  427. AppleScriptの「コマンド」については、アプリケーションのメニューコマンドと区別する為、この文書ではAppleイベントの観点から「イベント」と表現しています。
  428.  
  429. 4.2.2 「スクリプト」
  430. 「スクリプト」という言葉にはMac OSでは2通りの意味があります。
  431. (1) 言語(language)の総称。例えばローマンスクリプトというと英語、ドイツ語、フランス語などが該当し、日本語スクリプトというと日本語しか該当しなかったりもします。ここで取り上げるスクリプトは勿論この意味ではありません。
  432. (2) ユーザーが書くことのできる実行可能なプログラム又はそのプログラムの素になる命令を記述したテキスト。特にここではAppleScriptの様式で書かれたスクリプトのことを意味します。
  433. と言うことで、「スクリプト」の意味について混乱しませんように。言葉の前後関係で区別できると思います。
  434.  
  435. 4.2.3 「AppleScript」
  436. AppleScriptとは、Apple Computer社のオープンスクリプティングアーキテクチャ(OSA)をサポートする所のスクリプティングコンポーネントの一つです。ですから、この文書中で単に「AppleScript」と書かれていても「AppleScript又はその他のスクリプティングコンポーネント」のように理解することが可能です。(QuoEditの動作テストは実際にはAppleScriptでのみ行っています。)
  437.  
  438. 4.3 用語
  439. QuoEditの用語は英語表現形式を前提に作られていますので、スクリプトを開いたり書いたりされる場合は必ずスクリプト編集プログラムで英語表現に設定した上で行ってください。
  440. 扱うイベントやクラスについては、スクリプト編集プログラムの“用語説明を開く”コマンドでQuoEditを選択するか、又はQuoEditのアイコンをスクリプト編集プログラムのアイコンにドラッグすることでも参照できます。頻繁に参照される方は次のスクリプトをお試し下さい。
  441.  
  442.     tell application "スクリプト編集プログラム"
  443.         launch
  444.         activate
  445.         open ((path to application "QuoEdit") as alias)
  446.     end tell
  447.  
  448. 4.4 AppleScriptの制約
  449. AppleScriptが扱えるテキストの大きさは30000バイトまで(*)と学んだことがあります(Apple Computerの何かの資料で読みましたがどの資料だったかは不明)。
  450. 但し、二つのプログラム(例えばQuoEditとAppleScript)が直接テキストそのものを送受信しない場合はこの制約を受けません。クリップボードやファイル経由でテキストをやりとりする場合も勿論この制約は受けません。
  451.  
  452. 例えば、大量のテキストを選択して次のような文を含むスクリプトを実行すると、メモリエラーが返されるか、システムエラーを起こすこともあり得ます。
  453.     if selection as text is not "" then
  454. この問題は次のように置き換えることで避けられます。
  455.     if 0 < length of selection then
  456.  
  457. (*) 実際にはAppleScriptのエラーメッセージでは最大32KB(=32×1024=32768バイト?、因みにTextEditの制限は32KBではなく32000バイト)までと表示されますが、現在QuoEdit添付のスクリプトでは安全の為30000バイトまでに制限しています。もし32000バイトまで大丈夫ようであれば変えて頂いて構いません。
  458.  
  459. 4.5 参照
  460. 4.5.1 特定のインデックスを伴うインデックス参照
  461. 4.5.1.1 Documentクラスに属するfileクラス
  462. インデックスとして、1のみが有効です。
  463.     file 1 of document "abc" of application "QuoEdit"
  464.  
  465. 4.5.1.2 Applicationクラスに属するscriptクラス
  466. インデックスとして、-1、last、1、first のみが有効です。
  467. -1又は“last”は、Execute Scriptで最後に実行されたスクリプトを意味します。
  468.     last script of application "QuoEdit"
  469. 1又は“first”は現在Record Sequenceで記録されているスクリプトを意味します。
  470.     script 1 of application "QuoEdit"
  471.  
  472. 4.5.1.3 Applicationクラスに属するfileクラス/folderクラス
  473. インデックスとして、マイナスの数値又は“last”のみが有効です。これは最近のファイルやフォルダへの参照を意味します。
  474.     tell application "QuoEdit" to open last file
  475.     tell application "QuoEdit" to get folder -1
  476.  
  477. 4.5.2 フォルダ内のオブジェクトに対する名前参照
  478. QuoEditのフォルダ内のファイル又はフォルダに対して簡単な参照方法を用意しています。クラスは file か folder のいずれかで、あとはファイル名かフォルダ名だけで参照できます。
  479.     tell application "QuoEdit" to get folder "Scripts"
  480.  
  481. (クラス、コンテナクラス共に4.5.1.3の例と同じですが、意味は全く異なることに注意して下さい。最近のファイルとフォルダの為に新しいクラスを定義することを避けたかったのです。)
  482.  
  483. ところで、“Scripts”“Applications”“Documents”の各フォルダは同名のエイリアスファイルであり得ます。仮に、QuoEditのフォルダ内の"Scripts"がどこかのフォルダのエイリアスファイルであったとしても、心配は無用です。QuoEditが自動的に元のフォルダを見つけ出してそのフォルダへの参照を返すようになっています(但しバージョン0.44以降)。一方で、そのエイリアスファイルそのものへの参照が必要な場合はFinderのスクリプティングを利用して下さい。
  484.  
  485. 4.5.3 Windowクラスへの参照
  486. 以前はwindowクラスとdocumentクラスを全く同様に扱っていましたが、現在windowクラスはdocumentのウィンドウかbatch found(バッチ検索結果)のウィンドウのどちらかで有り得ます。従ってウィンドウオブジェクトへの参照については、ウィンドウについて共通の処理をするのでない限り、windowクラスではなくdocumentクラス又はbatch foundクラスで参照することを強くお奨めします。
  487.  
  488. 4.5.4 Selection(選択範囲への参照)
  489. 現在は、application "QuoEdit"についての次の2通りの参照、つまりapplicationのselectionとdocument 1のselectionのいずれに対しても、編集中の書類の選択範囲に対する参照を返しています。
  490.  
  491.     selection
  492.     selection of document 1
  493.  
  494. しかしながら、必ずdocumentを指定した後者の参照表現を使って下さい。前者はウィンドウが選択されているところのdocumentまたはbatch foundへの参照表現であるべきかなと考えており、将来そうする意向だからです。
  495.  
  496. 4.6 Appleイベント(AppleScriptのコマンド)とパラメータ
  497. 4.6.1 Cut/Copy/Paste
  498. QuoEditがバックグランドの場合cut、copy、pasteが正常にできないことがありますので、スクリプトでこれらのことをさせる場合はactivateさせた上で行って下さい。QuoEditはこの件については敢えてエラーメッセージを出しませんのでご注意下さい。
  499.  
  500. 4.6.2 Do Copy
  501. AppleScriptがコンパイル時にCopyイベントのパラメータを受け付けない場合、Do Copyを使ってみて下さい。(コンパイル済みのスクリプトでは問題ありません。問題はコンパイル又は再コンパイルする時です。)
  502.  
  503. QuoEditはCopyとCutイベントにオプションパラメータを追加していて、Cutについては大丈夫なのですが、CopyについてAppleScript(バージョン1.3.2現在)はこのパラメータを受け付けようとしません。Copyは、多くのアプリケーションが扱うイベントであると同時にAppleScript標準のコマンドでもあり、その為AppleScriptは他のイベントとは違う方法で解釈しようとするのかもしれません。
  504. 尚、“do copy”はAppleScriptをだますための“copy”の単なる偽名です。
  505.  
  506. 4.6.3 Cut/Copyに対するignoring nurseパラメータ
  507. 操作の記録中、QuoEditはCutとCopyイベントに対してこのパラメータを加えます。“nurse”は“no-user-selection error”の略(もじり)です。
  508.  
  509. 本来は、何も選択せずにCutやCopyをさせようとするとno-user-selectionエラー、つまり「何も選択されていませんよ」というエラーが返されることに決まっています。
  510. 例えば、タブで区切られたデータを扱っていて中に空のフィールドが所どころあるときなど、このエラーを無視することが役に立つでしょう。
  511.  
  512. 4.6.4 Transliterate(文字の変換)
  513. このイベントが送られてきた場合、QuoEditは単にその命令を翻訳してMac OSのTransliterateTextと呼ばれるツールボックスルーチンに伝え、その結果を指示された元のテキストと置き換えるということをします。
  514.  
  515. このTransliterateTextが扱える最大のデータ量については、2バイト整数の最大値、65535バイトのようです(数値は実際にいろいろ試した結果)。
  516.  
  517. 1バイト←→2バイトの変換結果が現在完璧でありませんが、TransliterateTextルーチンが使うところのリソースの問題と思われます。この件についてはApple Computerさんにぜひ改善のお願いをしてみて下さい。
  518.  
  519. 4.6.5 Open
  520. QuoEditは最近開いたファイルとそのフォルダを覚えますが、それはOpenイベントを受け取った際も同様です。
  521. しかし、QuoEditでファイルを開くスクリプトを何か書いたとすれば、開くこと自体は自動化されていることになりますので、そのファイルを覚えておく必要はあまりないかもしれません。そのような場合、Openのパラメータとして“without remembering”を追加しておきましょう。
  522.  
  523. 4.6.6 Do Script
  524. Do Script文をファイルを指定して書く場合、複雑になるのを避ける為“without memory keeping”(メモリ保存しない)をパラメータとして付け加えておかれることをお勧めします。
  525. 操作記録中にExecute Scriptコマンドが実行された時はQuoEditは自動的にこのパラメータを追加します(バージョン0.4以降)。
  526.  
  527. 4.6.7 Do Keyの一部のパラメータ
  528. 古いバージョンでは、タブの間を行き来するショートカットキーは[cmd-tab]と[cmd-option-tab]でした。現在は、それぞれ[control-tab]と[control-option-tab]になっています。[cmd-tab]は、Mac OS 8.5より新たにプログラムの切り替え用に使われるようになったからです。
  529.  
  530. 従って、例えば、次のタブストップまで移動する命令文として
  531.     do key _tab with {_cmd}
  532. は、今後
  533.     do key _tab with {_ctrl}
  534. とお書き下さい。ポイントは、_cmdに代わって_ctrlを使うことです。
  535.  
  536. 【重要】
  537. [cmd-tab]のパラメータで既にスクリプトをいくつか書かれましたでしょうか? 或いは[cmd-tab]の操作を記録したものを沢山のファイルに保存済みかもしれません。
  538. それについては心配ご無用です。幸い、Do Keyイベントは実際のキー操作を発生させるものではないので、例えば
  539.     do key _tab with {_cmd}
  540. の命令は、[cmd-tab]のキー操作としてMac OS 8.5に認識されることなく、きちんとQuoEditに届いて処理されるからです。ですから既にあるスクリプトは従来通りの動作をします。
  541. しかしながら、将来のバージョンではタブ移動のパラメータとして[cmd-tab]を受け付けない可能性があります。大事なスクリプトに[cmd-tab]の指示をしたDo Key文が含まれている場合、書き換えておかれることをお勧めします。
  542.  
  543. 4.6.8 Find/Search
  544. Findイベントは編集中の書類上の検索用で、メニューコマンドではFind Forward Again/Find Backward Againに該当します。それに対してSearchイベントは複数ファイル(オブジェクト)の検索を前提にしたものです。
  545. 但し、Searchのパラメータを全て省略した場合は、結果のタイプが異なるもののFindイベントと同じ働きをします。結果については、Searchが1か0を返すのに対し、Findはtrueかfalseを返します。
  546.  
  547. 4.6.9 Choose One File(別アプリに移動)
  548. 標準のChoose File(スクリプティング機能追加)を補完していたこのAppleイベントは、QuoEdit(0.46)から別のアプリケーション“AeFile”へ切り離されました。この目的に特化されたプログラムに任せるのが一番と考えるからです。
  549.  
  550. 従って、同様の命令はAeFileに対して行なって下さい。例えば、QuoEditに特定のフォルダでファイルを選択させる、従来の
  551.     choose one file of type {"TEXT"} at alias "DiskName:jgawk:my scripts:"
  552.     tell application "AeFile" to let me choose file of type {"TEXT"} at alias "DiskName:jgawk:my scripts:"
  553. のようになります。(choose one が let me choose に変更されています。)
  554.  
  555. AeFileは自動的に前面に現われ、することをしたら終了しますので、activateとquitは不要です。
  556. またQuoEdit同様、optionキー+デフォルトボタンでFinderにOpenの命令を、option-shift+デフォルトボタンでRevealの命令を送ります。これらの場合AeFileはエラーコードの-128(ユーザーキャンセルエラー、つまりキャンセルボタンが押されたのと同意)を返します。
  557.  
  558. 注意:表示しようとするデフォルトのフォルダがゴミ箱の中にあった場合、Navigation Servicesのバージョン1.0(OSと別に配付されているもの)はクラッシュを起こすようです。QuoEditでは独自にデフォルトのフォルダを管理する為この問題は回避できていますが、AeFileはフォルダの指定があった場合しか回避できません。
  559.  
  560.  
  561. ●5 環境
  562. 5.1 必要なシステム
  563. Mac OSはSystem 7以降(漢字Talk 7.1以降)である必要があり、これは必須です。(System 7.0での動作は実際には未確認です。)
  564.  
  565. 以下は必須ではなく、任意です。
  566.  
  567. [AppleScript]
  568. Extrasメニュー中の最初の5つのコマンドを実行するにはAppleScriptがインストールされている必要があります。漢字Talk 7.1にはAppleScriptやスクリプティング機能追加が本来含まれていませんので、入手して組み込む必要があります。漢字Talk 7.5以降を標準の状態で使われている場合は、既にAppleScriptが使える状態になっています。
  569.  
  570. [スクリプティング対応のFinder]
  571. 多くの状況で、QuoEditはファイル(叉はフォルダ)を開いたり表示したりする命令をFinderに送ることができますが、その為にはFinderがスクリプティング対応である必要があります。(AppleScriptは組み込まれていなくても可です。)
  572. System(漢字Talk)7.1については、Finderのバージョンが7.1の場合スクリプティング未対応ですが、Finderの7.1.3と“ファインダースクリプティング機能拡張”の組み合わせでスクリプティング対応になります(7.1.2も多分大丈夫?)。OSのバージョンが7.5以降については標準で対応しています。
  573.  
  574. [Macintosh ドラッグ & ドロップ]
  575. 漢字Talk 7.1の場合、ドラッグアンドドロップをする為にはMacintoshドラッグ&ドロップを可能にする機能拡張が必要です。
  576.  
  577. [スピーチマネージャー]
  578. スピーチの機能を使うには、Speech Managerが必要です。インストーラなどはText-To-Speechという名称になっているかもしれません。
  579.  
  580. [アピアランスマネージャー]
  581. Shiftキーやoptionキーを伴うショートカットキーの割り当てをメニューに表示するにはアピアランスマネージャーが必要です。Mac OS 8以降では標準で組み込まれています。
  582. 但しこれが無くてもQuoEditは同様に処理をしますので、ショートカットキーを使う分には影響はありません。
  583.  
  584. [Apple Guide]
  585. ヘルプメニュー(ガイドメニュー)からショートカットについてガイドを見るにはApple Guideがインストールされている必要があります。漢字Talk 7.5以降を標準の状態で使われている場合は、既にインストールされています。
  586.  
  587. [Navigation]
  588. ナビゲーションサービスを利用するには、System 7.5.5以降、Appearance Manager 1.0.1以降などが必要です。Mac OS 8.5では標準で使えます。
  589. QuoEditでは速度などを考慮し、オプション扱いとしました。Misc Appl Propsダイアログで設定できます。
  590. (68K MacでのNavigationバージョン1.0の使用は残念ながらお奨めできないと考えています。当方で試す限り、インストールが正常だったとしてですが、正常に動作しないようです。)
  591.  
  592. 5.2 開発環境
  593. QuoEditのこのバージョンの開発とテストは以下の設備で行っています。
  594.  
  595.     コンピュータ:Power Macintosh G3 DT233 + Mac OS 8.5.1/8.1(英語版)
  596.            Macintosh LC475 (FPU付33MHzに改造) + System 7.5.5
  597.     開発ツール :THINK Project Manager 7.0.4(THINK C、THINK Rez)
  598.                  ResEdit 2.1.3
  599.            Guide Maker 1.4b3
  600.  
  601.  
  602. ●6 配布等
  603. QuoEdit 0.47はフリーウェアとし、知人友人等に無料配布OKです。
  604. QuoEditと関連するファイルに対する著作件等の権利は作者の酒井遼明が保有します。(但し、付属するスクリプトについてはユーザーの全責任において再利用して頂いて良いと考えています。)
  605. QuoEditの使用結果に対して作者は責任を負いませんが、バグの報告などは大歓迎です。
  606.  
  607.  
  608. ●7 最後に
  609. QuoEditの改善に役立つ報告や貴重なアドバイスを寄せて頂いた方々に心よりお礼申し上げます。
  610. 他にもご意見、ご感想などメッセージを頂きました。どうもありがとうございました。
  611.  
  612.  
  613.  
  614. 平成11年2月
  615. 酒井遼明
  616. E-mail:NDA02214@biglobe.ne.jp / HZI02445@nifty.ne.jp
  617.  
  618. (SSC01348@niftyserve.or.jpは平成10年4月より無効になっていますのでご注意)